革新的な76度V4ユニットを搭載 | ||
86年にデビュー以来、鈴鹿8耐などの最高峰レースでも大活躍したVFRシリーズ。CBに代表されるホンダ伝統の直4を上回る性能を目指して、当時のホンダの技術力を結集して開発されたDOHC90度V型4気筒750ccから始まったエンジンはその後、スポーツツアラーへと進化しながら08モデルで終止符を打つことに。そして今回、2年ぶりに復活したニューVFRは排気量を大幅にアップ。完全新設計のOHC76度V型4気筒1237ccエンジンを搭載するメガスポーツツアラーとして生まれ変わった。ホンダ市販車初となるスロットル・バイ・ワイヤ方式の電子制御スロットル、シャフトドライブなどの新機構を組み合わせることで、スポーティーな走りとラグジュアリーな乗り心地を両立させているのも特徴だ。 | ||
振動ゼロを実現した 左右対称位相クランク |
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VFR1200FのエンジンはVバンクが76度とより狭角になっているのが特徴である。これにより従来の90度Vに比べてエンジン前後長を短縮でき、マスの集中化と前輪分布荷重の向上を実現した。V4はそのレイアウトにより各シリンダーの爆発が不等間隔になるのが特徴。従来の180度クランクの90度Vであれば、クランク軸が2回転する間に180°→270°→ 180°→ 90°の順で爆発するため、あの独特の鼓動感とサウンドが生まれるわけだ。これに対し、ニューVFRは360度クランクの76度Vという、これまでにないレイアウト。しかもクランクピンを28度位相させて、不快な一次振動を理論上ゼロに抑えながら心地良いビート感を実現。256°→ 104°→256° →104°の理想的な爆発間隔を得ることで、V4ならではの優れたトラクション性能と鼓動感に加え、スムーズな回転フィールと魅力的なサウンドを実現させた。また、左右対称配置シリンダーの採用により、左右方向へのシリンダーのずれによる振動を打ち消すとともにクランクシャフトの軽量化も実現している。 | ||
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